栃木県では松茸に次ぐ人気のきのこ、チチタケを食します。
チチタケ
チチタケは夏から秋、広葉樹下の急斜面などに発生します。
傘や柄が傷つくと、白い乳液を出すのが名前の由来のようです。
触っただけでも白い乳液が出る
チチタケ自体はボソボソとした食感で、旨いきのことはいえませんが、濃厚で旨い出汁(ダシ)がとれます。
栃木県内では、このチチタケからとった出汁のうどんや蕎麦が異常な人気をもっています。
3.11後、原発事故の影響で採れなくなると、松茸以上の値で取り引きされたそうです。
ひとつ気をつけなければいけないのは、猛毒のドクササコとよく似ているということです。
この区別ができなければ、採取は控えるべきでしょう。
ただ、ドクササコからは乳液は出ないので、判別の手がかりになります。
チチタケも新鮮さを欠くと、乳液が出にくくなるので、採りながら確認していくのが賢明です。
猛毒のドクササコ。近くに生えていた。
チチタケは、乳液が出ないよう大事に持ち帰ります。
それでも濃厚な乳液でかごの中はベタベタ。強烈な臭いがあります。
チチタケは調理直前に水洗いします。
茄子と一緒に炒め、味をしみこませます。
多めの水に同量の醤油と酒を加え、半量になるまで煮詰めます。
チチタケの濃厚な出汁が出ているのがわかります。
チチタケ自体は食感がよくないので取り出し、一緒に採ってきた雑きのこを加えます。
今回はシロノハイイロシメジとクリフウセンタケを入れてみました。
これに冷凍のうどんと刻んだネギを入れて、栃木名物チタケうどんの出来上がりです。(^^)v
チタケうどん
これは旨いです。(o^^o)
ちなみに、栃木の郷土料理「チタケソバ」は、中禅寺湖畔の老舗「味処 会津屋」で食べられるそうです。